5月20日
応用編
です。
今回は基本を元にテクニックを用いてより質の高いたわいない話へと発展させていきましょう。
1.立場と状況の把握
前回は基本的な三つの要素「時期」「気候」「時事」についてお話ししましたが、あれはあくまで基本であり、それ以上でもそれ以下でもありません。無難な話はできますが、その場の状況に応じたオリジナリティとか個性は発揮できないでしょう。いわゆる「月並み」なものになってしまうのです。実際、前回2つのたわいない話の例を載せましたが、会話ならまだしも文章だとあまりにも一般的すぎて読めたものではなかったと思います。
そこで、常に以下のことを把握し念頭において話を構築するようにしましょう。
- 状況(今いる場所、時間)
- 自分と相手の関係(異性間か同性間か、社会的な立場はどちらが上か)
これによってその場に相応しい独創的で質の高い会話ができます。
ここで関係性として絶対に守らなければいけない鉄則は「常に共感者でいる」ということです。前回話にメリハリを出すには「辛くならない程度に苦労や不満を共有する」という話をしましたが、まさにこれです。相手とは議論をするわけではなく、当たり障りのない会話をすることが目標なので、自分の意見を述べることよりイエスマンであることに徹しましょう。ですから相手の話は絶対に「それは違う」などと否定してはいけません。
2.共通の話題を見つける
これは割合初歩的でしょう。そして社会における共通項だと考えれば「時事」の延長線上だとも言えます。要はお互いにわかる話なら、身近であるほどよいのです。例えば自分の属する集団(学校、会社)や共通の知人などでもいいでしょう。
しかしこの場合話のトーンをどちらに持っていくか、案外難しいものです。「時事」であればマイナスからの逆接に持っていけば難はないのですが、身近な話題になるとそう簡単にはいきません。なぜならマイナスな話題にしてしまうと悪口になってしまう場合が多々あるからです。
例えば比較的大きな、所属コミュニティに対してのマイナスな話題だったらまだ良いでしょう。
うちの会社、有給全然消化できないですよね。
→でも今度の土日に思い切って取ろうと思います。
しかし、共通の知人などとなると厳しいですよね。
A教授は課題が多くて、厳しいですよね。
→教え方は上手いですが。
ちょっとフォローになってませんよね。これが当たり障りのない会話かと言われれば他にあると思います。こうなると「悪口をいう人」と認識され、たわいない以上の(しばしば悪い)印象を残してしまうため失敗します。
一方で、目指すべきは上述の通り「共感者」であって「偽善者」ではありません。したがって必要以上に個人や集団を褒め称えるのも不自然です。
〇〇君は勉強ができるしリーダーシップがあって素晴らしい。
ですからこの匙加減はかなり対象、相手、そしてTPOによるでしょう。
3.視線
心理学的にも、2人が向かい合っているよりも同じ方向を向いている方が緊張感を与えにくいことは証明されています。したがってそれを利用し、2人で同じものを見て話すというのは効果があるでしょう。話題にもつなげやすいです。例えば窓の外の鳥でも、手元の時計でも。とにかくその場で話題を見つけて話すと即興で共通性が発生します。
加えてさらに上級者は視線を移動させます。つまり、「窓の外→手元→後ろ」などのように2人の視線をいろいろな方向に誘導することで会話に立体感が出て、話題の豊富さをアピールすることができます。ただし、話につながりがないと「落ち着きがない人」だと思われてしまうため、綿密な計算が必要です。
いかがでしたでしょうか。このように様々なテクニックと計算を重ねるとよりハイレベルなたわいない話ができるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。
夢
申し訳ないですが、到底人様に言えるような夢ではないし、説明もできないです。
一日中半径5メートル以内に弟がいる生活で気が狂いそう。多分夢もそのせいです。